【1分怪談】背後の足音

夜、いつものコースをジョギングしてた時の話。

自宅から河川敷までの、片道三キロくらいのコース。

いつも通り、イヤホンで音楽聴きながら走ってた。

土手に差し掛かったところで、

後ろから足音。

タッ、タッ、タッ。

誰か追い越すのかなと思って、少し左に寄った。

タッ、タッ、タッ。

追い越さない。

同じ距離感のまま、ずっとついてくる。

イヤホン片方外して確認したら、

確かに足音は聞こえる。

でも自分のペースと、完全に同じ。

速度上げてみた。

タタッ、タタッ、タタッ。

向こうも速くなる。

ぴったり同じ間隔。

嫌な予感がして、思い切って振り返った。

誰もいない。

土手道は真っ直ぐで、街灯もそこそこある。

隠れる場所なんてない。

それでも走り出したら、また聞こえてくる。

タッ、タッ、タッ。

耐えきれなくなって、そのまま全力で家まで走った。

玄関のドア閉めた瞬間、

足音、ぴたっと止まった。

次の日から、コースを変えた。

あの土手道には、もう二度と近づいてない。

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