義母に尋ねたところ、「これは息子さんが生まれたときからずっと持っていたものですよ」と言われまして。
でも夫からそのような話、一度も聞いたことがなかったんです。
不思議に思って重ねて尋ねると、義母は急に表情を硬くして、
「あの子が3歳のとき、一度死にかけたのをご存知ない?」
とおっしゃって。
そんな話、主人からも、他の親戚からも聞いたことがございませんでした。
そのときは義母も体調が優れないご様子で、詳しくは伺えないまま帰ってきたのですが。
数ヶ月後、義母が施設に入られることになり、身の回りの整理をお手伝いしていたところ、主人の名前が記された古い診察券が出てまいりました。
日付は、主人が3歳の年のものでした。
けれど夫は生前、その病院の名前すら一度も口にしたことがなかったのです。

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